Javaのデータ型(データタイプ)は、変数が保持する値の種類を指定するために使われます。Javaでは静的型付け言語であるため、変数を宣言する際にそのデータ型を明示的に指定する必要があります。
大きく分けて、Javaのデータ型は次の2種類に分類されます:
Contents
🔹 1. プリミティブ型(Primitive Types)
Javaには8種類のプリミティブ型があります。これは最も基本的なデータ型で、Javaで直接扱うことができます。
データ型 | サイズ | 値の範囲 | 説明 |
---|---|---|---|
byte |
8ビット | -128 ~ 127 | 非常に小さな整数値。メモリ節約向け |
short |
16ビット | -32,768 ~ 32,767 | 小さな整数値 |
int |
32ビット | -2³¹ ~ 2³¹-1 | 一般的な整数値。最も使用される |
long |
64ビット | -2⁶³ ~ 2⁶³-1 | 大きな整数値 |
float |
32ビット | ±1.4E-45 ~ ±3.4E+38 | 単精度浮動小数点数 |
double |
64ビット | ±4.9E-324 ~ ±1.8E+308 | 倍精度浮動小数点数(精度が高い) |
char |
16ビット | Unicode 文字 | 一文字を表す(例: 'A' ) |
boolean |
1ビット(理論上) | true または false |
真偽値(論理値) |
💡 float
のリテラルには f
をつける必要があります(例:float x = 3.14f;
)
🔹 2. 参照型(Reference Types)
プリミティブ型以外のすべてのデータ型が「参照型」と呼ばれます。
主な参照型:
-
クラス(
String
,Scanner
,ArrayList
, etc.) -
配列(
int[]
,String[]
など) -
インタフェース
-
列挙型(
enum
)
特徴:
-
実体はヒープ領域に保存され、変数はその参照(アドレス)を持つ。
-
null
を代入できる。 -
参照型変数を使うと、そのオブジェクトのメソッドを呼び出せる。
🔸 補足:String
は特別な参照型
-
String
はクラスですが、文字列リテラルの直接代入が可能という特別な扱いがあります。
🔸 プリミティブ型 vs 参照型
特徴 | プリミティブ型 | 参照型 |
---|---|---|
メモリ | スタック | ヒープ(参照はスタック) |
比較 | 値そのものの比較 | アドレス(== ) or 内容(.equals() ) |
初期値 | 型により異なる(0, falseなど) | null |
🔸 ラッパークラス(Wrapper Classes)
プリミティブ型をオブジェクトとして扱いたいときに使います。
プリミティブ型 | ラッパークラス |
---|---|
int |
Integer |
double |
Double |
boolean |
Boolean |
char |
Character |
など… |
Java 5以降、自動でラップ/アンラップが行われる(オートボクシング/アンボクシング)。

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