Java

【Java】リテラルの一覧について（各リテラルの型や範囲やエスケープシーケンスの一覧についても）

Java の「リテラル（literal）」とは、ソースコード中で直接値を表す記述のことです。リテラルは「値そのもの」を意味し、変数の初期化や条件式などで使われます。

✅ Java のリテラルの種類と例

種類 説明 例
整数リテラル 整数（byte, short, int, long） 123, 0b1010, 075, 0xFF, 123L
浮動小数点リテラル 実数（float, double） 3.14, 2.0e3, 1.5f, 6.022E23D
文字リテラル 1文字を表す 'a', '\n', '\u0041'
文字列リテラル 文字列（String） "Hello", "Java\nWorld"
論理リテラル 真偽値 true, false
nullリテラル null 参照 null

🔹 詳細解説

1. 整数リテラル

java
int dec = 42;         // 10進数
int bin = 0b101010;   // 2進数（Java 7以降）
int oct = 052;        // 8進数
int hex = 0x2A;       // 16進数
long big = 123456789L; // long型（末尾にL）

2. 浮動小数点リテラル

java
double pi = 3.1415;
double sci = 1.2e3;       // 1.2 × 10^3
float small = 1.2f;       // float型（末尾にf）

3. 文字リテラル（char）

java
char c1 = 'A';
char c2 = '\n';           // エスケープシーケンス
char c3 = '\u0041';       // Unicode (A)

4. 文字列リテラル（String）

java
String s = "こんにちは";
String escaped = "改行\nタブ\tバックスラッシュ\\";

5. 論理リテラル

java
boolean flag = true;
flag = false;

6. null リテラル

java
String str = null;
Object obj = null;

✅ 特記事項

  • Java では 配列やオブジェクトにリテラルは存在しません（明示的に new するか、初期化子 {} を使う必要があります）。

  • Java 12 以降では テキストブロック（Text Blocks） という複数行文字列リテラルが導入されました。

java
String text = """
    複数行の
    文字列リテラルです。
    """;

以下では「各リテラルの型や範囲」と「エスケープシーケンスの一覧」をわかりやすくまとめます。

✅ 各リテラルの型・範囲（Javaプリミティブ型）

型 サイズ（ビット） 範囲（最小値 ～ 最大値） リテラルの例
byte 8 -128 ～ 127 byte b = 100;
short 16 -32,768 ～ 32,767 short s = 30000;
int 32 -2,147,483,648 ～ 2,147,483,647 int i = 100000;
long 64 -9,223,372,036,854,775,808 ～ 9,223,372,036,854,775,807 long l = 123456789L;
float 32 約 ±3.4E38（精度：7桁） float f = 1.23f;
double 64 約 ±1.8E308（精度：15桁） double d = 1.23;
char 16 Unicode 文字（0 ～ 65535） char c = 'A';
boolean 1（仮想的） true / false boolean b = true;

✅ リテラル表現まとめ

表記方法 説明 例
10進数 通常の数字 int x = 123;
2進数（Java 7+） 0b プレフィックス int b = 0b1010;
8進数 0 プレフィックス int o = 012;
16進数 0x プレフィックス int h = 0xFF;
浮動小数点 小数または指数形式 double d = 1.2e3;
L/l long リテラル指定 long l = 123L;
F/f float リテラル指定 float f = 3.14f;
D/d（省略可） double リテラル指定 double d = 3.14;
文字 'a', '\n', '\u3042' char c = 'あ';
文字列 " で囲む String s = "Java";
真偽値 true, false boolean b = false;
ヌル値 null String s = null;

✅ エスケープシーケンス一覧（Java）

Javaでは文字リテラルや文字列リテラル内に制御文字や特殊文字を含めるために エスケープシーケンス を使います。

エスケープ 意味 表現例
\' シングルクォート '\' ' → ' という文字
\" ダブルクォート "He said \"Hi\""
\\ バックスラッシュ "C:\\Users\\Name"
\n 改行（LF） "Hello\nWorld"
\r 復帰（CR） "Line1\rLine2"
\t タブ "a\tb"
\b バックスペース "abc\b"
\f 改ページ（フォームフィード） "abc\fdef"
\uXXXX Unicode エスケープ '\u3042' → 'あ'

✅ Unicodeエスケープの注意点

Unicodeエスケープ（\uXXXX）は、コンパイル前に最初に処理されるため、コメントや文字列の中でも構文エラーの原因になることがあります。

java
// \u000a ← これは改行に変換され、コメントが途中で終了してしまう

💡 補足：文字列 vs 文字リテラル

種類 例 型
文字リテラル 'a' char
文字列リテラル "a" String

 

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