変数を利用するには最初に変数の宣言を行う必要があります。
ただし、変数を宣言するといっても、様々な種類が当然ありますので、「どういう風に使用すればい良いのか?」忘れることもあると思います。
ここでは、Java のプログラミングで変数を宣言および値をセット(初期化)する方法についてまとめました。
ここでは Java のプログラミングで変数を宣言する方法及び値のセットについて解説します。
●この記事で分かること
- 代表的なデータ型の変数宣言、使用方法が学べます。
👉byte,short,int,long,float,double,char,boolean,String - 配列の変数宣言、使用方法が学べます。
Contents
代表的な9つのデータ型の変数宣言の仕方(byte,short,int,long,float,double,char,boolean,String)
まず、データ型には、代表的な9つの型があります(byte,short,int,long,float,double,char,boolean,String)
変数を宣言する場合の書式は「データ型 変数名;」となります。
代表的な9つのデータ型の変数宣言等サンプル
使い慣れていない、変数の値のセットなどの方法など(初期化)を忘れてしまったりもします。
そこでそれぞれの変数の宣言および値のセットついて簡単にサンプルを作成しました。
代表的な9つのデータ型の変数の宣言(byte,short,int,long,float,double,char,boolean) //整数のデータ型 // byte型 byte by = 0; // int型 int i = 0; // short型 short s = 0; // short型 long l = 0; //少数のデータ型 //float型 float f = 1.0f; // double型 double d = 1.0; //真偽値のデータ型 // boolean型 //文字のデータ型 // char型 char c = 'a'; //文字のデータ型 // String型 String str = ""; String str2 = "Hello";
代表的な9つのデータ型サンプルプログラム
変数宣言及び値がセット(※初期値の設定)するサンプルプログラムとして、次のようになります。
public class Main { public static void main(String[] args) { //整数のデータ型 // byte型 byte by = 0; // int型 int i = 0; // short型 short s = 0; // long型 long l = 0; //少数のデータ型 //float型 float f = 1.0f; // double型 double d = 1.0; //真偽値のデータ型 // boolean型 boolean bo = false; //文字のデータ型 // char型 char c = 'a'; //文字のデータ型 // String型 String str = ""; String str2 = "Hello"; System.out.println("変数by は " + by + " です"); System.out.println("変数i は " + i + " です"); System.out.println("変数s は " + s + " です"); System.out.println("変数l は " + l + " です"); System.out.println("変数f は " + f + " です"); System.out.println("変数d は " + d + " です"); System.out.println("変数bo は " + bo + " です"); System.out.println("変数c は " + c + " です"); System.out.println("変数str は " + str + " です"); System.out.println("変数str は " + str2 + " です"); } }
実行結果
変数by は 0 です 変数i は 0 です 変数s は 0 です 変数l は 0 です 変数f は 1.0 です 変数d は 1.0 です 変数bo は false です 変数c は a です 変数str は です 変数str は Hello です
上記の実行結果から、変数の宣言及び値の入力が正常にできたことを確認できました。
代表的な9つのデータ型に設定できる値やデフォルト値の表
データ型として設定できる値については、次の表にまとめました。
なお、デフォルト値とは「ユーザーが何も操作や設定を行っていない場合に使用される、あらかじめ組み込まれた初期設定」のことです。
データとしてセットできる値かどうか確認したいときにご活用ください。
種類 | 型 | 値 | デフォルト値 |
整数 | int byte short long |
int:32ビットの2進数データ(-2147483648から2147483647までの整数値) |
0 |
浮動小数点数 | float double |
float:32ビットの単精度浮動小数点数(有効桁数約6から7桁) |
0.0 |
文字 | char | 16ビットのUNICODE文字1文字を格納 | \u0000 |
真偽値 | boolean | trueまたはfalse | false |
参照型 | String など | 参照先の値 | null |
代表的な9つのデータ型※適切に変数の宣言ができていない場合はエラーとなります。
なお、適切に変数の値をセットできていない場合は、次のようなエラーメッセージが出力されます。
そのため、データ型に入る値や、セットするためのルール※例えば、String型は””(ダブルクォーテーション)をつけるなどのルールを覚える必要があります。
int i = 0.1;
➡型の不一致: double から int には変換できません
int i = 2147483648;
➡型 int のリテラル 2147483648 は範囲外です
float f = 1.0;
➡型の不一致: double から float には変換できません
boolean bo = fals;
➡fals を変数に解決できません
String str = ;
➡トークン “=” に構文エラーがあります。このトークンの後には Expression を指定する必要があります
String str = ‘Hello’;
➡型の不一致: char から String には変換できません
String str2 = Hello;
➡Helloを変数に解決できません
配列の変数宣言と配列の作成について
Java で配列を利用するには、次の手順が必要になります。
①最初に扱うデータ型を指定して配列を宣言
②宣言のあとで必要な数の要素数を指定して配列を作成
それでは、具体的には手順について解説します。
配列の変数宣言及び作成
①最初に扱うデータ型を指定して配列を宣言
上記の2つ宣言することができます。上記のどちらでも宣言することができますが、学習の際多く見かけたのが「データ型[ ] 配列変数名;」で宣言されておりました
②宣言のあとで必要な数の要素数を指定して配列を作成
配列では一つ一つの値を保管する場所のことを要素と呼びます。配列で 5 つの値を格納するのであれば要素が 5 つ必要となります。
①最初に扱うデータ型を指定して配列を宣言および②宣言のあとで必要な数の要素数を指定して配列を作成はまとめて行うこともできます。
配列の変数宣言、値の設定サンプル
配列の変数宣言及び作成、値のセットのサンプルとしては以下のように作成できます。
配列の変数宣言及び作成、値のセットのサンプル サンプル例1 //String型配列 String[] Str配列 = new String[3]; //int型配列 int[] int配列 = new int[3]; //boolean型配列 boolean[] Bo配列 = new boolean[3]; Str配列[0] = "太郎"; Str配列[1] = "次郎"; Str配列[2] = "三郎"; int配列[0] = 30; int配列[1] = 20; int配列[2] = 10; Bo配列[0] = true; Bo配列[1] = false; Bo配列[2] = true; サンプル例2 あらかじめ入力する値が決まっている場合は次の作成でも作成できます //String型配列 String[] Str配列2 = {"太郎","次郎","三郎"}; //int型配列 int[] int配列2 = {30,20,10}; //boolean型配列 boolean[] Bo配列2 = {true,false,true};
配列の変数宣言、値の設定サンプルプログラム
public class Hairetu { public static void main(String[] args) { //配列を作成して値を入力するパターン String[] Str配列 = new String[3]; int[] int配列 = new int[3]; boolean[] Bo配列 = new boolean[3]; Str配列[0] = "太郎"; Str配列[1] = "次郎"; Str配列[2] = "三郎"; int配列[0] = 30; int配列[1] = 20; int配列[2] = 10; Bo配列[0] = true; Bo配列[1] = false; Bo配列[2] = true; //配列を作成と同時に値を入力するパターン String[] Str配列2 = {"太郎","次郎","三郎"}; int[] int配列2 = {30,20,10}; boolean[] Bo配列2 = {true,false,true}; System.out.println("配列を作成して値を入力するパターン"); for (int i=0; i < 3; i++){ System.out.println(Str配列[i] +"は"+ int配列[i] + "歳"); System.out.println(Bo配列[i]); } System.out.println("配列を作成と同時に値を入力するパターン"); for (int i=0; i < 3; i++){ System.out.println(Str配列2[i] +"は"+ int配列2[i] + "歳"); System.out.println(Bo配列2[i]); } } }
実行結果
配列を作成して値を入力するパターン 太郎は30歳 true 次郎は20歳 false 三郎は10歳 true 配列を作成と同時に値を入力するパターン 太郎は30歳 true 次郎は20歳 false 三郎は10歳 true
上記の結果から、配列の作成と値の設定が正常に行われていることを確認できました
配列型※適切に変数の宣言ができていない場合はエラーとなります。
なお、適切に変数の値をセットできていない場合は、次のようなエラーメッセージが出力されます。
これについては、基本的なデータ型と同様にString型はダブルクォーテーションをつけるといった上記で説明したパターンと同様になります。
int配列[2] = 10.0;
➡型の不一致: double から int には変換できません
Str配列[0] = ”;
➡文字定数が無効です
String[] Str配列2 = new String[“太郎”,”次郎”,”三郎”];
➡コンストラクター String(String, String, String) は未定義です
int[] int配列 = new int[];
➡変数はディメンション式または配列イニシャライザーのどちらかを提供しなければなりません