行政書士試験の基礎法学の学習はどういった出題がされるでしょうか。正確に出題範囲を捉え、最近の出題傾向を掴むことができれば、日頃の学習を効果的に行うことが出きるでしょうそこで、過去数年の行政書士試験の基礎法学の出題内容について調査しました。
ところで、基礎法学とは、法律学以外の法学諸分野の総称です。基礎法学の分野別に分類すると① 法及び法学の普遍的な構造や理念を探求する法理学②過去の法を対象とする法制史③法を社会現象の一つとしてとらえ,社会学の手法を用いて因果的,実証的に研究する法社会学④外国の法を研究する外国法学に分類されます。
過去の出題実績を法理学、法制史、法社会学、外国法学の4つに分類して分析していきます。
行政書士試験:基礎法学の5肢択一式問題の分析
憲法の5肢択一式問題について分析してみます。
下の図は、過去7年分の「基礎法学」の問題を分類別の出題実績になります。
過去7年分の基礎法学の出題実績を見ると、法社会学の「裁判制度」、「法理学」の法令用語が頻出であることが読み取れます。
市販の行政書士試験のテキストで基礎法学で学ぶ分野は法社会学の裁判制度、そして法理学で法律用語等を含む法学概論が高い確率で出題されていることが読み取れますよね。
そして出題の頻度が少ないですが、法制史(※法律の歴史)等も出題されます。法制史や外国法学については出題頻度の低さや、範囲の広さから触れている教材も多くないでしょう。
そのため、受験者側からしてみれば、見たこともないような問題が出題される風に見えるのです。
行政書士試験:基礎法学 問1の問題が難しくなっている
平成28度から令和2年度の今に至るまで、問1の問題文の形式は「文章の空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句の組合せを選択させる問題」が出題されております。
法制史が出題されで学んだことがない長文や知らない単語が並んでいたらほとんどの受験者は動揺すると思います。たとえ頻出の、裁判制度や法令用語から出題がされたとしても問題文の形式をみると単純に「妥当な選択肢」を選ぶ問題よりも難しい出題であるでしょう。
問2は法令用語または裁判制度についての出題がされていることを鑑みれば、
という話は出題実績から読み取ることができるでしょう。
基礎法学を飛ばすという選択肢も検討すべし
「行政書士の試験では、毎年第1問目に受験生をひるませるような長文や難問・奇問が出題されると言われている」とあるように本試験を問1から解くことは最近の傾向から好ましくない風に見えます。
ひとまず、基礎法学を飛ばし問3の憲法から解いていくという戦略もありだと思います。本試験を解く順番等で参考にしていただければ幸いです。
また、毎年1題は難易度が高い問題が出題され、残りの1題は裁判制度や法令用語等の頻出の分野であることから2問中1問を得点できるのが目標としたいラインであるといえるでしょう。
まとめ
行政書士試験の基礎法学に関する出題をまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
近年の出題傾向から2問とも正解できるのは難易度が高いといえるでしょう。
毎年第1問目に受験生をひるませるような長文や難問・奇問が出題されると言われているという話は出題実績から読み取れ本試験で問1から取り掛かると動揺する可能性があります。
頻出分野を押さえて1問得点できるように学習していきましょう。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
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