行政書士試験の行政法の勉強方法について
はじめに、行政法を学習する上で大事な2つのポイントをあげます。
📝行政法は暗記で大体対応できる
行政法は「300点満点中112点」と行政法が合否の鍵を握ると言っても過言ではありません。
行政書士試験の配点を知った受験生ならその配点の高さから誰もが「行政法」と「民法」さえ取れれば合格できるのではないかと考えることでしょう。
確かに行政法で112点、民法で76点と2科目の合計は合格点である180点を超えます。
試験対策の戦略を練る上で2つの大事なポイントを見ていきます。
行政法で満点を取るのは難しい
まず、行政法とは、行政に関する法令の総称のことを指します。
日本の法令の数は2000件以上あり、行政法に入るであろう法律は山のようにありますが、行政書士試験で出題される行政法の出題は次の科目から中心に出題されます。
- 行政法総論
- 行政手続法
- 行政不服審査法
- 行政事件訴訟法
- 国家賠償法
- 地方自治法
上記の試験範囲は満遍なく学習する必要があります。
細かい点を見る前に満遍なく学習しなければいけない根拠を見てみましょう
- 行政法総論
📔令和2年度:3問
📔令和元年度:3問
📔平成30年度:3問
📔平成29年度:4問
📔平成28年度:2問
📔平成27年度:3問 - 行政手続法
📔令和2年度:3問
📔令和元年度:3問
📔平成30年度:3問
📔平成29年度:3問
📔平成28年度:2問
📔平成27年度:3問 - 行政不服審査法
📔令和2年度:3問
📔令和元年度:3問
📔平成30年度:3問
📔平成29年度:4問
📔平成28年度:3問
📔平成27年度:2問 - 行政事件訴訟法
📔令和2年度:3問
📔令和元年度:3問
📔平成30年度:3問
📔平成29年度:3問
📔平成28年度:5問
📔平成27年度:3問 - 国家賠償法
📔令和2年度:2問
📔令和元年度:2問
📔平成30年度:2問
📔平成29年度:2問
📔平成28年度:2問
📔平成27年度:2問 - 地方自治法
📔令和2年度:3問
📔令和元年度:3問
📔平成30年度:3問
📔平成29年度:3問
📔平成28年度:4問
📔平成27年度:3問
※合計して19題にならないことについては、上記の出題範囲外または判断ができない問題が毎年1〜2問出題される事によります。
行政法の主な出題範囲として、行政法総論・行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・地方自治法を中心に出題されており各範囲2題〜4題と満遍なく出題されていることが読み取れます。
これらの試験範囲はテキストにも当然網羅されているため、学習を進めるうちに解けるようになっていきます。
しかし、これらの6つの範囲からの出題が平成30年度から令和2年度それぞれ17題と五肢択一式問題は全てで19題であることテキストで網羅できない部分もあります。簡単に言うと毎年2題位は「何これ?」となるような問題が出題されます。見たことない論点であれば当然そうなります。更に、時折難問も混ぜられ五肢択一式問題で行政法で満点を取るということは難しいです。
行政法は暗記で大体対応できる
一方で、行政書士試験の行政法は暗記で大体の問題は解けるようになります。
実際に私が実践した勉強方法は問題の答え(問題集・市販模試)を覚えるという勉強方法です。
五肢択一式問題は、19問中16問正解することができました。
大手通信予備校も、行政法の対策は暗記が大事なことをあげられています。
暗記が重要で、考えさせる問題はさほど多くないからです。「覚えていれば対応できる」問題が多いので、まじめに暗記をやった人ほど点が取れるでしょう。
引用元:https://www.foresight.jp/gyosei/column/administrative-law/行政法は民法と違い、同じ問題が多年度に渡り、繰り返し出題される傾向があります。
ほぼ同じ問題が出題されることも少なくありません。おおよその分量ですが、まず500肢程度(500問ではない)を根拠をもって正誤判定できれば本番で19問中、12~14問程度正解する力がつきます。
引用元:https://agaroot.jp/gyosei/column/gyouseihou/
とにかく、行政法を対策する上で、まずはひたすら覚えることが大切になります。
その点を踏まえて、行政書士試験を独学で合格する上で、具体的な学習方法は次のようになります。
行政書士試験 行政法の独学学習方法
それでは、行政書士試験の行政法の学習はどのようにしていけば良いのか。経験を踏まえて紹介します。
①「合格革命 行政書士試験 肢別過去問集」を解いていく。
まずは、(体系別かつ肢別の)過去問から解いていきます。
経験上、書いてあることは皆無ですが、解説を読んで頭の片隅に入れることが大切です。「合格革命 行政書士試験 肢別過去問集」でどのような問題が出題されるのかというところを見れるので、テキストの中でどの部分を覚える必要があるのかという点を見ることができます。
また、解説は太字のところをより意識すると効果的です。
・問題➡テキストを見るという学習で要点を押さえ学習効果を高めることができる。
・過去問は力試し目的であれば年度別、学習ツールとしてであれば、体系別かつ肢別を利用しよう
過去30年分の肢別の正誤が分かれば、大体の問題に対応できるようになれます。
①で解いていった部分のテキストを見ていきます。意識するポイントとしては、肢別過去問の正誤を判断するための知識はどの部分に書かれているかという点で見ていくと効率的です。
また、理解が難しいところは飛ばして先に進むようにしていけば良いです。
・後ほど行う記述式の対策する過程では、選択式問題を解く力が向上しますので、まずは先に進めることを意識しましょう。
③ 再度①で進めた部分を解き直す。
テキストで復習し終えたあとにまた「合格革命 行政書士試験 肢別過去問集」を解き直します。
できるだけ期間をあけずに解き直しましょう(私は当日に解き直しました。)
④記述式問題集を解く。
☑1周目は書いていく 記述式問題は書かなければ、覚えることはできません。書いて解答のコツを身に着けましょう。
☑2周目以降は時間短縮を意識することも大切
記述式問題も何回も繰り返さない限り定着しません。ただし、時間が掛かりますので例えば、問題と解答を読み込む勉強をする(書かない)やパソコンにタイピングする(記述時間の短縮)の他に、過去問部分の省略(出題される可能性が低いことから)し解答する問題数を減らすなどの工夫をして周回するための工夫が必要です。
⑤予想模試を解く(出題された多肢選択式、記述式問題集の問題は覚える。)
予想模試には毎年多くの的中実績があります。出題された問題を覚える➡本試験での得点力UPに繋がりますので、覚えましょう。
本試験の過去問を10年分解く時間がもしあるのであれば、市販の模試を10回分解きましょう。
なぜなら、本試験の過去問は肢別過去問集で学習済みであるため、実力を測るツールになりえない上に、記述式問題などは同じ問題が出題されないからです。
まとめ
ここまで、長く書いてきましたが、要点をまとめると次の通りとなります。
①行政法は大体暗記で対応できる
②満点を取るのは難しい
以下は他の科目の学習方法となります。よろしければご覧になってください。
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