行政書士試験の過去問集について【合格に必要なオススメの過去問集や学習方法を紹介】

はじめに 行政書士試験の過去問集について

 行政書士試験の過去問題集は色々な種類が出版されていて、どれを利用すれば良いか分からないという人も多いのではないでしょうか。

 そして、実際に教材を広げてみてどのように活用すれば良いのか分からない人も多いと思われます。

 そこで、今回の記事では以下のことが分かるように作成しましたので、過去問集選びの参考にしていただければ幸いです。

この記事で分かること

  • 行政書士試験の過去問集はどのような種類があるか
    👉実際に販売されている過去問集を紹介とともに種類を分けています。
  • 行政書士試験の過去問集を活用した勉強方法
    👉独学で合格を勝ち取った経験も踏まえ紹介します

行政書士試験の過去問集について

行政書士試験の過去問集を分類すると次の3種類になります。
①体系別かつ肢別
②体系別
③年度別

①の体系別かつ肢別は主に学習のために活用できる問題集で過去問を更に選択肢別に分けられたものです。

行政書士試験は過去に出題された問題は同じ形で再度出題されることはないと言われていますが、選択肢単位で見ると出題されています。そのため、覚えれば覚えるほど本試験で見たことあるような選択肢を増やすことができます。

・「合格革命 行政書士 肢別過去問集」

合格革命 行政書士 肢別過去問集の特徴
昭和63年から最新の令和2年までの本試験問題の法令科目について、肢ごとに分解し、科目別・体系別に並び替えた一問一答式の過去問集
・2021年度版は合計で2447肢
情報通信の法令科目問題の対策もできる
・管理人が一番オススメしたい問題集
 
・「みんなが欲しかった! 行政書士の肢別問題集」

みんなが欲しかった! 行政書士の肢別問題集の特徴
合格革命 行政書士試験 肢別過去問集より問題数を押さえることにより安価
・重要度のランク付あり➡優先度がわかる
 
体系別の過去問集学習のため+実力を試す用途で活用できる問題集です。体系別にまとめられているため、年度別の過去問集より良い学習効果を期待できます。また、本試験の出題の形式のまま出題されているので、実力を試す効果も期待できます。
 一方で、解き進めていくうちに、解答の番号を覚えてしまうことなどで、肢別(正解以外の選択肢)など理解しないまま進めてしまうこともあります(=分かった気になる)ので、体系かつ肢別過去問集よりは残念ながら学習効果は薄いと言えるでしょう。
 
・「出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編」

出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編

1200ページ超えの圧倒的な量大抵の問題集では、重複するところを除き、結果としてページ数を減らすことができます。この問題集の良い点として、重複箇所を減らさないことにあります。重複する=頻出と言っても過言でなく、更に繰り返すことで知識を定着することができます。

 
 
年度別の過去問集は、実力を試す用途で活用することができます。
本試験をそのまま出題されているので、まさしく現在の実力を図ることができるといえるでしょう。
 
 ちなみに私も年度別の過去問集を買いましたが、直近1年分を解いてお蔵入りとなりました。
 

 
 

行政書士試験の過去問集買うならどれが良い?

行政書士試験の過去問集
①体系別かつ肢別
②体系別
③年度別

「合格革命 行政書士 肢別過去問集」VS「出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編」で迷いましたが、過去30年分を網羅+1問1答式である「合格革命 行政書士 肢別過去問集」が優れています。

基本的には、学習効果という点で体系別かつ肢別の過去問集をおすすめしますが、仮に上記で紹介した教材でベスト3までつけるのであれば、
1位:「合格革命 行政書士 肢別過去問集」
2位:「出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編」
3位:「みんなが欲しかった! 行政書士の肢別問題集」

といった感じになります。「みんなが欲しかった! 行政書士の肢別問題集」は問題数が足りずにカバーしきれていないという点で1問1答式ですが、「出る順行政書士 ウォーク問 過去問題集 1 法令編」に及ばないと判断しました。

なお、1問1答式で学習を進めていく場合は、実践がどうしても不足するので、模試等で補う必要があります。

また、私が行政書士試験を独学で合格できたのは、「合格革命 行政書士 肢別過去問集」のおかげと言っても過言ではありません

 理由としては、問題の作られ方にあります。行政書士試験は合格率10%近くの難関資格に分類されます。そして、試験の難度を保つためには簡単過ぎず、難しすぎない問題を出題されることが必須です。つまり同じような難易度を保つ必要があるということです。直近の過去問と同じような問題はどうしても正答率が高くなるので、出題がされ難いです。そこで、目をつけるのが、いままでに出題された問題です。当然、全く同じ形で出題すると正答率があがり、試験の難度を保てないので、言い回しを変えたり等して難度を保とうとします。

 

 「合格革命 行政書士 肢別過去問集」は過去30年分の出題された問題を肢別に分類したものなので、その量は、試験を作成する側が流用しようとする過去問の範囲を捉えていると考えられます。

 実際に「合格革命 行政書士 肢別過去問集」には出題年度等の情報が肢毎に記載されており、平成一桁年度の問題が近年に出題されているものが多々ありました。

 
試験問題の作られ方
・本試験の問題は試験の難易度を保つ必要がある
例:合格率は10%付近、合格者数は4000人以上は保つため等
 
 
 
本試験の合格率・難易度を保つ案
①直近の過去問の流用

👉対策してくる人が多くいるため、正答率が上がる。そのため合格率が上昇する。正答率が予想し難いため、難易度の調整が難しい。
②今まで出題されたことがないような所から出題
👉解ける人がほとんどおらず、合格率が下がり難易度の調整が難しくなる(合格者数は4000人以上キープできなくなる)取らせない問題を作る場合として活用されると思われるが、難易度の調整が難しい。
③今までで出題された問題を流用
👉過去の実績から、正答率が予想しやすく、難易度の調整が上記に比べて容易。
 
 
 
合格革命 行政書士試験 肢別過去問集」で過去30年分の問題を対策することで「今までで出題された問題」に対して大部分が対応可能となる。
 

合格革命行政書士肢別過去問集を活用した学習方法

問題集とテキストを兼ねた教材として活用する
 
通常の学習ではテキスト➡問題演習(➡テキスト)という形で進められていくわけですが、この問題集は問題演習➡テキストという形で進める事ができます。つまり、学習時間を短縮させることができます。
 
というのも、実践的な5肢択一式問題の場合はどうしても選択肢毎に参照するページが違うわけです。
 
民法でいうと「時効」の問題の出題で例を上げるとすると、選択肢アとエは総則の分野から出題、イ、ウ、オは債権分野から出題されるといったようなケースです。
 
この場合は、総則と債権の分野を交互に行き来することになったりするため、時間がかかります。
 
📔民法の構造
①総則

②物権
③債権
④親族・家族法

「時効」の問題が出題された場合
ア①総則のページを参照
👇👇👇
イ③債権のページを参照
👇👇👇
ウ③債権のページを参照
👇👇👇
エ①総則のページを参照
👇👇👇
オ③債権のページを参照
👉学習していくうちに整理できなくなる。、総則と債権の分野を交互に行き来することになる等時間をかなり要する。
 
 
 
その点「合格革命 行政書士 肢別過去問集」の場合は今の例で上げると、総則の問題は総則、債権の問題は債権のところに分類されて掲載されているため、似たような問題(選択肢)をまとめて解くことができて、テキストも順番通りに解きすすめる事ができるのです。
 
📔民法の構造
①総則

②物権
③債権
④親族・家族法

「総則」の「時効」について
総則の時効選択肢A(●年度)
総則の時効選択肢B(◆年度)
総則の時効選択肢C(■年度)
………
👇👇👇
「債権」の
債権の債務不履行の時効選択肢A(●年度)
債権の債務不履行の時効選択肢B(■年度)
………
債権の詐害行為取消権の時効選択肢A(●年度)
債権の詐害行為取消権の時効選択肢B(■年度)
………
 
 
✅1肢ごとに解説をすぐに見る
 
1肢毎に解説を見て問題集を解き進めて行くことをおすすめしております。
 
肢別に分類されているため、似たような問題を直ぐに解くことができるのです。
 
何度も繰り返していくことによって、記憶に定着していくので、1問毎に問題➡解説を1肢毎に見てきましょう。
 
問題①(全く分からないけど…)👉問題①の解説(何となくイメージが付く)
👇👇👇
問題②(問題①の解説で似たような説明を見た)👉問題②の解説(正解を選べた上、問題①について理解が深まった)
👇👇👇
問題③(問題①や②の解説で似たような説明を見た)👉問題③の解説(関連知識の向上)
………
反復してきた解説の判例や条文を見て、重要な箇所についての判断ができるようになる
 
 
 
✅テキストでの学習はこまめに行う
 
できるだけ細かく区切ってテキストでの学習をしましょう。例えば、民法は総則・物権・債権・親族等の順番で学習を進めていくことになりますが、総則が、一通り終わってからテキストを見るということは辞めましょう。具体的には、総則には、権利の主体・客体、意思表示、時効など…たくさん学ぶ項目がありますが、ここで言う細かく区切ってというのは、権利の主体・客体を一区切りにして復習するといった形が良いです。
 
テキストから問題集の順序で学習される方も同じです。細かく区切らないでテキストを一通り終えるには日数を要します。記憶にはおそらくほとんど残っていませんので、細かく区切って学習してきましょう。
 
 
📔民法の構造
①総則
 ・民法の基本原則
 ・権利の主体・客体
 ・意思表示
 ・代理
 ・無効・取消し
 ・時効
②物権
③債権
④親族・家族法

★OKな学習ケース
・民法の基本原則を完了👉テキストを参照
・権利の主体・客体👉テキストを参照
・意思表示👉テキストを参照
・代理👉テキストを参照
・無効・取消し👉テキストを参照
・時効👉テキストを参照

★NGな学習ケース
・総則を完了👉テキストを参照

 
 
 
✅テキストで学習について
 
 行政書士試験のテキストは分厚くてどこをどう覚えれば良いか分からないと思います。そこで、「合格革命 行政書士 肢別過去問集」で読み進めたところが生きてきます。
 
 解説を読みすすめると、解答の根拠となる判例の名称やキーワードが書いてあるので、それを理解できるように読み進めて言ってください。
 
また、単純に暗記が必要な箇所も解いていくうちに覚える必要がある箇所というのが見えてきます。
 
 
「合格革命 行政書士 肢別過去問集」→テキストでの学習の移行イメージ

「合格革命 行政書士 肢別過去問集」
問題①(全く分からないけど…)👉問題①の解説(何となくイメージが付く)
👇👇👇
問題②(問題①の解説で似たような説明を見た)👉問題②の解説(正解を選べた上、問題①について理解が深まった)
👇👇👇
問題③(問題①や②の解説で似たような説明を見た)👉問題③の解説(関連知識の向上)
………
反復してきた解説の判例や条文を見て、重要な箇所についての判断ができるようになる
👆👆👆👆👆👆👆
「テキストでの学習」
上記の箇所を覚えるように力を入れてテキストで学習をする
 
 
✅2周目以降の学習について
 
1周を終える頃には、ある程度知識が身に付きます。
あとは、ひたすら繰り返します。
 
解くときは単純に「○」や「✕」ではなくて「…だから○、…だから✕」という形で解いてきましょう。
 
「…だから」という部分が見えてこない場合は、「なぜ?」と考えるようにして取り組んでいきましょう。
 

さいごに

 この記事で、難易度の調整に「合格者数4000人以上」と示していますが、それは今までの合格者数のデータから、4000人以上を確保するようにしていると読み取れるからその値となっております。
 詳しくは行政書士試験の合格率についてに平成18年以降の合格者数に関するデータを載せてありますので、興味がある方はご覧になってください。
 
過去問集の活用は主に「法令科目の五肢択一式問題」の対策となります。
行政書士試験は記述式問題の対策も必要で、記述式問題の対策については別記事に記載しています。
 
 
 
行政書士試験の科目別の学習について次のリンクにありますので、是非ご覧になってください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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